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不動産相続後の売却の流れはどう進めるべきかをご紹介 不動産相続売却の流れや注意点を解説

相続

不動産を相続したものの、「どうやって売却すればいいの?」「手続きは複雑?」と悩む方は多いです。この記事では、不動産相続から売却までの流れや注意点を初心者にもわかりやすくご紹介します。

不動産相続後にやるべき最初の手続きとは

不動産を相続した直後、「まず何をすればいいの?」と戸惑う方は少なくありません。相続した不動産を売却したい場合でも、最初にきちんと手続きを踏むことが大切です。特に重要なのが「相続登記」と「名義変更」です。これらは、不動産の所有者として正式に認められるための基本的な手続きであり、売却に進むためのスタートラインともいえます。

相続登記とは、亡くなった方(被相続人)から相続人へと不動産の名義を変更することです。これが完了しないと、売却はもちろん、不動産の管理や賃貸契約もスムーズに進められなくなります。登記を行うためには、いくつかの必要書類を揃える必要があります。具体的には、被相続人の戸籍謄本や住民票、相続人全員の戸籍謄本、相続関係説明図、遺産分割協議書、そして不動産の登記簿謄本などが挙げられます。これらの書類をもとに、管轄の法務局で手続きを行います。

また、遺産分割協議書の作成もポイントです。相続人が複数いる場合には、不動産を誰が取得するのかを全員で話し合い、その内容を書面化したものが必要となります。書類の不備や記載ミスがあると、手続きが滞ることがあるため、ひとつひとつ丁寧に進めることが大切です。

ここで、不動産相続後の最初の手続きに必要な書類や流れを表でまとめましたので、ご参考ください。

手続き内容 必要書類 ポイント
相続登記 被相続人・相続人の戸籍謄本、住民票、遺産分割協議書、不動産の登記簿謄本など 書類不備に注意。法務局で手続き。
名義変更 相続登記完了後の登記事項証明書 登記完了後、名義が変更される。
遺産分割協議 相続人全員の同意が必要な協議書 全員が署名捺印することが必須。

このように、相続した不動産を売却するためには、まず相続登記や名義変更の基礎を押さえ、必要な書類をひとつずつ準備していくことが欠かせません。最初の一歩をしっかり踏み出すことで、後の売却もスムーズに進めることができます。困ったときは、経験豊富な不動産会社や専門家に相談するのも一つの方法です。

不動産売却までの主な流れとスケジュール

不動産を相続したあと、「売却までどのような手順を踏めばよいのか?」と疑問に思う方は多いものです。相続不動産の売却には、いくつかのステップを順番に進めることが必要です。ここでは、全体の流れとスケジュールの目安、さらに不動産会社の選び方や媒介契約についても丁寧にご説明します。初めての方でも安心して進めていただけるよう、ポイントを押さえて解説します。

まず、不動産の売却は大きく「事前準備」「査定・媒介契約」「売却活動」「売買契約」「引き渡し」という5つの段階に分けられます。それぞれの段階ごとに必要な手続きや注意点が異なるため、スケジュールを立てて進めることが大切です。以下の表で、主な流れとおおよその期間をまとめてみました。

ステップ 主な内容 目安期間
事前準備 相続登記や名義変更、必要書類の整理 1週間~1カ月
査定・媒介契約 不動産会社の選定・価格査定・媒介契約の締結 1週間~2週間
売却活動~引き渡し 販売活動・買主との交渉・契約・引き渡し 1カ月~3カ月

不動産会社選びは、売却成功のカギを握る大切なポイントです。まずは複数の会社に査定を依頼し、実績や対応の丁寧さ、査定価格などを比較しましょう。選んだ会社と媒介契約(一般・専任・専属専任の3種類)を結ぶことで、売却活動が本格的にスタートします。媒介契約の種類によって、不動産会社の販売活動や報告義務が異なるため、自分に合った契約形態を選ぶことが大切です。

売却活動が始まると、広告や内覧対応、買主との価格交渉などが進みます。買主が決まれば、売買契約を締結し、最終的に物件の引き渡しと代金の受け取りが行われます。全体として、スムーズに進んだ場合でも2カ月~4カ月程度かかるのが一般的です。余裕をもってスケジュールを組み、わからないことは専門家や不動産会社に早めに相談することが、安心・納得の売却につながります。

相続不動産売却時の税金・費用と注意点

不動産を相続し、売却を検討する際に気になるのが、売却時に発生する税金やさまざまな費用です。相続不動産の売却には一般的な不動産売却と異なるポイントも多く、事前にしっかり確認しておくことが大切です。たとえば、譲渡所得税の計算方法や、売却にかかる諸費用、事前に知っておきたい注意点など、知識があるかないかで手取り額に大きな差が生まれることもあります。

まず、相続した不動産を売却した場合、売却益(譲渡所得)が出ると「譲渡所得税」が課されます。譲渡所得は、「売却価格」から「取得費」や「譲渡費用」などを差し引いて計算されます。取得費とは、もともとの購入代金や仲介手数料、登録免許税などのことです。相続の場合、取得費が不明なことも多いですが、その場合は売却価格の5%を取得費とする特例もあります。

また、売却時には仲介手数料や、必要に応じて測量費・解体費・リフォーム費用などがかかるケースも多いです。下記の表に、主な費用の概要をまとめました。

費用項目 概要 発生タイミング
譲渡所得税 売却益に対して課税。取得費や諸経費控除後の利益が対象。 売却翌年の確定申告時
仲介手数料 不動産会社へ支払う手数料。売却価格に応じて変動。 売買契約成立時
その他諸費用 測量費・解体費・リフォーム費など。物件状況により必要。 各作業の実施時

このように、相続不動産の売却では複数の費用が発生し、手元に残る金額は思ったよりも少なくなる場合があります。さらに、不動産の売却価格が相場より大きく外れていないか、また複数の相続人がいる場合の合意形成なども大切なポイントです。突然の相続で慌てることのないよう、必要な費用や税金の仕組みを早めに把握し、信頼できる不動産会社や税理士に相談することが、後悔しない売却への第一歩となります。

不動産相続・売却のよくある質問とトラブル回避策

不動産を相続し、売却を検討している方の多くが、初めての経験で「何から始めればいいの?」「トラブルにならないか心配…」といった不安や疑問を抱えています。ここでは、よく寄せられる質問にしっかりとお答えしつつ、実際によく起こるトラブルを避けるためのアドバイスもお伝えします。悩みがちなポイントを知っておくことで、不動産売却をスムーズに進められます。

まず、実際に多く寄せられる質問とその回答をまとめると、以下のようになります。

よくある質問 回答 トラブル回避のポイント
相続した不動産をすぐに売却できますか? 名義変更(相続登記)が完了していれば、売却は可能です。 登記手続きが未了の場合は、まずは速やかに完了させましょう。
複数の相続人がいる場合、全員の同意が必要ですか? はい、売却には相続人全員の同意が必要となります。 事前に相続人同士で十分に話し合い、意見をまとめておくことが大切です。
売却にかかる期間はどのくらいですか? 物件や市場の状況によりますが、平均して3〜6か月程度が目安です。 売却活動の計画を早めに立て、希望時期に余裕を持って進めましょう。

これらの質問以外にも、「相続した不動産の価格はどうやって決まるの?」「遠方の物件はどうやって管理する?」など、さまざまな疑問が寄せられます。こうした疑問は、信頼できる不動産会社に相談することで、具体的に解決策を提示してもらえます。

また、トラブルを未然に防ぐためには、相続人間のコミュニケーションが非常に重要です。「知らない間に売却が進んでいた」「意見が食い違い売却が遅れてしまった」といった事例も少なくありません。さらに、物件の状態や権利関係が不明瞭なまま進めると、売却後に問題が発生することもあるため、事前の調査と準備をしっかり行うことが大切です。

不動産の相続や売却は、手順を一つひとつ丁寧に進めていくことが、安心・安全な取引への近道となります。もし少しでも不安を感じた場合は、無理をせず専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ

不動産を相続した際は、まず名義変更などの手続きを確実に進めることが大切です。その後、売却までの流れや税金・費用の注意点を理解し、専門家に相談しながら進めることで、トラブルなくスムーズな売却が可能になります。

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