
カップルで同棲する家賃や間取りの目安は?選び方のコツと生活費も解説
「同棲を始めるとき、家賃や間取り選びは悩みの種です。手取りの範囲で無理なく暮らせる家賃はいくらなのか、どんな間取りがふたりの生活に合うのか、気になる方は多いでしょう。この記事では、カップルで同棲を考えている方に向けて、家賃の目安や間取りの選び方、そのバランスの取り方などを、分かりやすく解説していきます。理想の新生活を始めるための参考にしてみてください。
家賃の目安と決め方
同棲を考えているカップルにとって、家賃の目安を知っておくことは、安心して暮らし始めるために大切です。まず、「ふたりの合計手取りの約25%」を理想的な家賃の目安として抑えておくと、日々の生活にゆとりを持ちやすくなります。また、「30%」を上限とする考え方もありますが、その場合は貯蓄や他の支出が圧迫されやすく、金銭的な余裕を失うリスクがある点に注意が必要です。
さらに、居住するエリアによって家賃相場は大きく変わります。たとえば、首都圏の同棲カップルでは「8万円台」が全国の相場とされる一方、京阪神では「7万円台」、北海道や福岡など地方都市では「6万円台」と、おおよその目安が異なります。ですので、自分たちの手取り額に照らし合わせながら、住みたいエリアの相場にも目を向けて検討することが大切です。
以下の表は、合計手取り金額に応じた家賃の目安を一覧にしたものです。ぜひお部屋探しの参考にしてください。
| 合計手取り(月) | 家賃目安(約25%) | 家賃上限(約30%) |
|---|---|---|
| 20万円 | 約5万円 | 約6万円 |
| 30万円 | 約7万5千円 | 約9万円 |
| 40万円 | 約10万円 | 約12万円 |
間取りの選び方(間取りが家賃や生活に与える影響と選び方のポイント)
同棲を考えるカップルには、まず間取り選びが重要です。代表的な間取りとして「1LDK」と「2LDK」があります。
1LDKは、居室とリビング・ダイニング・キッチン(LDK)が分かれている造りで、二人で過ごす時間を重視するカップルに人気です。間取りとしては比較的コンパクトながら、共有スペースと寝室を分けられるため、暮らしやすさが魅力です。2LDKは、さらに個室をもう一つ確保できるため、それぞれのプライベート空間を重視したい場合に向いており、ゆくゆく結婚や家族を見据える際にも安心です。
間取りを選ぶ際のポイントとしては、まず自分たちの生活スタイルを話し合うことが大切です。たとえば、テレワークの有無や在宅時間の長さなどに応じて、共用スペースと個室のバランスを考える必要があります。また、国土交通省によると、二人暮らしに必要な最低居住面積は30平方メートル、快適に暮らすなら55~75平方メートルが目安とされています。一般に1LDKや2LDKは40〜50平方メートルであり、この広さであれば、共有スペースとプライベート空間の両立がしやすくなります。
以下は、代表的な間取りごとの家賃傾向とエリア別相場の一例です。
| 間取り | 特徴 | 家賃相場の目安(東京都23区内) |
|---|---|---|
| 1LDK | リビング兼共有スペース+寝室、築浅で利便性が高い | 約12万円〜22万円(中央値17万円前後) |
| 2LDK | 個室が二つあり、ゆとりある共有空間も確保できる | 約14万円〜27万円 |
| 2DK | DKと部屋二つ、それぞれ個室として使えるが築年数はやや古め | 約9万円〜18万円 |
※ 東京都23区内の相場をもとにした目安です(1LDK・2DK・2LDKの中央値:約1LDK17.26万円、2LDK13.68万円、※LIFULL HOME’S 2025年5月時点)。また、SUUMOの首都圏平均賃料は約10.6万円というデータもあります。
このように、間取りによって家賃や生活の快適性は大きく変わります。まずは自分たちのライフスタイルや将来計画、使いたいスペースを明確にし、予算と照らし合わせて最適な間取りを選ぶことが大切です。
家賃と間取りのバランスの取り方(理想と予算の調整方法)
同棲カップルが希望の間取りを叶えつつも予算に収めるためには、いくつかの判断の目安と工夫が重要です。まず家賃は、二人の手取り収入合計の約25%が理想で、30%を上限とすることが一般的に推奨されています。これにより食費や貯金への余裕を確保でき、将来への備えも可能です。そのため希望間取りの家賃がこの範囲を超える場合は、駅からの距離や築年数などを見直すことが現実的です。例えば築浅や駅近を少し妥協して広めの間取りを選ぶなどの調整が効果的です。さらに結婚や子どもの将来設計を見据えるなら、当面は1LDKを選び、将来的に2LDKへ引っ越す選択肢も安心できる戦略です。将来の負担を軽減するためには、最初から余裕ある家賃設定が大切です。
| 判断基準 | 内容例 |
|---|---|
| 手取りの割合 | 家賃は手取り合計の約25%(理想)、30%以内(上限) |
| 家賃を抑える工夫 | 駅から遠め、築年数が古め、管理費込みで家賃調整 |
| 将来設計 | 当面は1LDK、将来は2LDKへの移行も視野に |
手取りに対する負担割合の考え方と分担方法(同棲カップルが安心して暮らすために)
まず、同棲カップルが家賃を負担する際の目安としては、二人の手取り収入の合計額に対して概ね「25%から30%」程度が理想的とされています。この範囲であれば、食費や貯金などの他の生活費に余裕を持て、将来の計画にも対応しやすくなります。たとえば手取り合計が40万円であれば、家賃は10万円から12万円以下が目安です。
家賃負担の分担方法には、大きく三つのパターンがあります。一つ目は「折半」で、収入額がほぼ同じカップルに向いており、負担が公平で納得しやすい方法です。 二つ目は「収入比率に応じて負担する方法」で、たとえば手取りの比率が30万円と20万円のカップルなら、家賃は6:4の割合で負担する、といった具合です。高収入の側に無理な負担が集中しないよう配慮される仕組みです。 三つ目は「費目ごとに分担する方法」で、たとえば一方が家賃を負担し、もう一方が光熱費や食費を担うというスタイルで、二人の合計負担のバランスを取るものです。ただし、光熱費など変動費は月によって金額が変わるため、定期的な見直しが必要です。
以下に、代表的な分担パターンを整理した表をご紹介します。
| 分担方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 完全折半 | 家賃も生活費もすべて同じ額を負担 | 収入がほぼ同等なカップル |
| 収入比率で分担 | 収入差に応じて家賃負担も調整 | 収入差があるカップル |
| 費目ごとに分担 | 家賃は一方、光熱費はもう一方、など役割分担 | 費用の分担に柔軟性を持たせたい場合 |
いずれの方法でも共通して大切なのは、二人できちんと話し合い、納得のうえで決めることです。不公平感や負担感は関係にも影響しますので、お互いが気持ちよく暮らせる分担方法を選ぶようにしましょう。
まとめ
同棲を考えているカップルにとって、家賃や間取りの選択はこれから始まる新生活の土台となる大切なポイントです。家賃は合計手取りの二割五分程度を目安に、余裕を持った資金計画が心地よい暮らしにつながります。また、間取りやお部屋選びでは、互いのプライベート空間や未来のライフプランまで見据えた検討が重要です。ただし、物件選びには駅からの距離や築年数など、さまざまな工夫や優先順位づけも大切です。二人でよく話し合い、無理のない負担割合や生活費の分担方法を見極めることで、安心して日々を過ごすことができます。今回ご紹介した内容を参考に、お二人にとって最良の住まい探しの一助となれば幸いです。