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神戸市で増える空き家の負動産問題とは?相談窓口や支援策も紹介

空き家問題

瀧花 隆

筆者 瀧花 隆

不動産キャリア13年

「空き家が増えている」と耳にするものの、「自分の家は大丈夫」と思っていませんか?神戸市では、手放したくても売れない“負動産”という空き家が増加し、所有者の悩みが深刻化しています。放置された空き家は、思わぬ税負担や老朽化によるリスクの原因にもなりかねません。本記事では、神戸市における空き家問題の現状から、公的な対策、相談窓口の活用法、そして所有者自身が取るべき最初の一歩まで、具体的にわかりやすく解説します。空き家の悩みに、早めの一歩を踏み出しましょう。

(神戸市における空き家・負動産の現状と課題)

神戸市内では、2023年の総務省統計によれば空き家数は約118,400戸に達しており、これは兵庫県内全体の31%以上を占める状況で、県内で最も多く、日本全国でも市区町村別で5位にランクインしています。 

こうした空き家の増加は、少子高齢化や人口減少に伴う住居の過剰ストックが主要因とされ、老朽化や放置によって防災・防犯・衛生・景観など地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼす「負動産」として懸念されています。 

神戸市では「使える空き家は活用」「使えない空き家は解体」という基本方針に基づき、公的支援による解体補助は2024年度において814戸に実施され、2019年度からの累計では4,074戸にのぼっています。所有者不明空き家への対応として、弁護士を含む特命チームが財産管理制度を活用し、2024年度には50件の管理人選任申立てが行われました。 

以下に、神戸市における空き家増加の背景と負動産化による課題を整理した表をご覧ください。

項目現状・課題
空き家数約118,400戸(兵庫県内の31%以上、日本全国市区町村で5位)
背景少子高齢化・人口減少による住宅ストックの過剰
地域への影響防災・防犯・衛生・景観への悪影響、まちの荒廃リスク

神戸市が実施している公的対策と支援制度

神戸市では、増加する空き家・空き地(負動産)に対し、多角的な公的支援を展開しています。

まず、老朽化や腐朽・破損のある空き家に対しては、「老朽空家等解体補助事業」があり、1981年5月31日以前に着工された対象物件の解体費用を補助しています。制度の目的は生活環境への悪影響を未然に防ぐことで、申請方法や条件等はすまいるネットで案内されています。密集市街地では、さらに地区限定の追加支援があります。申請は2025年度も受け付け中です。

また、従来からの取組として、2024年度末時点で累計4,074戸(解体件数2,744件)の実績があり、2016年度以降、特措法と市条例に基づく改善指導や代執行、多様な措置を通じて対策を推進しています。さらに、所有者不明空き家には、弁護士を含む特命チームが財産管理人選任の申立を行うなど、実効性ある取り組みを継続しています。

さらに、空き家や空き地を地域貢献や再活用につなげる支援として、「空き家活用応援制度(地域利用補助)」では片付けや改修、設計費などを最大200万円(補助対象経費の2分の1)まで補助しています。一戸建てや長屋タイプの未使用住宅が対象で、社会貢献や地域活動に使う場合に利用可能です。

加えて、空き地向けの空き地活用応援制度では、維持費や初期整備費、隣地統合の費用などを補助し、空き地の活用を促進しています。地域利用バンクの活用によって、利用希望者とのマッチングも支援対象になっています。

下記の表は、代表的な支援制度を整理したものです:

制度名 支援内容 対象・特徴
老朽空家等解体補助 解体費用の補助 1981年5月以前着工の腐朽空き家。密集市街地は追加支援あり。
空き家活用応援制度(地域利用補助) 改修・整備費等の補助(最大200万円) 地域活動や社会貢献目的の未使用住宅が対象。
空き地活用応援制度 初期費用・維持費・整備費などの補助 地域利用バンクでの活用促進、利活用者とのマッチングも支援。

これらの制度は、神戸市が抱える空き家・負動産問題への具体的な公的対応として、所有者の負担軽減と地域活性化を両立する重要な施策です。

所有者が活用できる相談窓口と支援策の具体的利用方法

神戸市内にある空き家や空き地をお持ちの方は、「神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット)」にて無料相談を受けられます。まずは予約不要の一般相談で悩みをお聞きし、必要に応じて専門的な相談員への紹介や民間支援事業者からの提案へと進められます。相談は来所または電話(10時~17時、水・日・祝日除く)で可能です 。

さらに、「空き家おこし協力隊」による支援も利用できます。こちらは売却・譲渡・貸与・解体などの活用・処分に悩まれる方を対象に、建築士や宅地建物取引士、司法書士などの専門家を無料で派遣し、状況把握や手続の支援を行う制度です。相談は問合せフォームまたは電話にて開始し、派遣が必要と判断されれば1~2週間程度で訪問が可能です 。

相談時に準備いただくとスムーズな情報として、以下のような資料をご用意ください:

項目 準備内容
固定資産税関係書類 最新の納税通知書、課税明細書、税課証明書など
登記事項証明書 所有権や相続関係が把握できる書類
物件の図面類 建物図面や間取り図など、状態把握に役立つ資料

これらの書類は、例えば兵庫県宅地建物取引業協会の「兵庫宅建空き家相談窓口」を利用する際にも必要となります。相談票とともにメールや来所で提出し、概ね1か月以内に対応が始まります 。

以上の相談窓口や支援制度を活用することで、物件ごとの状況に即した助言・手続支援が受けられます。まずは一般相談からスタートし、必要に応じて専門的な支援へと進めるのが円滑な第一歩です。

所有者自身ができる対応の第一歩と注意点

神戸市で空き家を負動産化させず、安心して管理・対応するには、まず以下のポイントを確認することが重要です。

確認項目 具体的な内容 理由
相続登記状況 相続した空き家がある場合、2024年4月から義務化された相続登記が済んでいるかを確認 所有者が法的に明確でないと、市や第三者への相談・申請が進めにくくなるため
固定資産税の特例適用状況 空き家が「管理不全空家」と指定されると住宅用地特例が解除され、税負担が増加する可能性あり(最大で3倍に) 税負担の変動を把握し、早期に行政への相談や対策が必要となるため
建物や周辺の現況 建物損壊、倒壊、雑草繁茂、ブロック塀の劣化などがないか状況を確認 危険状態になる前に対処することで、近所への影響や市からの指導を未然に防ぐため

早めに相談・対応することで得られるメリットもあります。例えば、建物が「管理不全空家」と認定される前に対応すれば、固定資産税の増税を避けられたり、解体補助などの支援を活用できたりします。また、草刈・剪定や防草シート設置、危険なブロック塀の撤去などの維持管理について、市が補助制度や支援窓口を設けています。これにより、手間や経済的負担を軽減しながら安全を確保できる点も大きなメリットです。これらはすべて神戸市が対象者に提供している制度です。

最後に、空き家を放置すると、ご近所への悪影響は防災・防犯・衛生・景観面だけでなく、地域の評価にも関わります。雑草の繁茂や建物の老朽化によって「まちのスポンジ化」が進行し、地域全体の活力低下を招く可能性があります。所有者としての責任と未然回避の意識をもって、早期に相談・管理を進めることが望まれます。

まとめ

神戸市で空き家や負動産の問題に直面している方に向けて、現状やリスク、公的支援・相談窓口の活用法、そして所有者として取るべき具体的な行動について解説しました。空き家を放置することで発生するリスクや法的・税制への影響は大きいため、早めに相談や手続きを行うことが大切です。情報を整理し、支援制度をうまく利用することで、負担を軽減し安心につなげることができます。わからないことは一人で悩まず、積極的に専門家の力を借りることが解決への第一歩となります。

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この記事の執筆者

このブログの担当者 瀧花 隆 

◇ 保有資格

宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー


◇ キャリア:13年

神戸市兵庫区を拠点に、神戸市の不動産売却・不動産購入をサポートいたします!

大手不動産会社で働いていた経験を生かして、お客様の不安を解消し『VanLugnaに頼んでよかった』と感じていただけるよう全力でサポートさせていただきます。

まずはご相談からお待ちしております!!

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